ネット子 コラム(メモ)
(大人のためのネットリレラシーガイド)


急激に変化し続けるネット・ケータイの世界。
大人の知らないところで、子どもたちは新しい道具を縦横無尽に使いこなし、想像を超えた事件や事態も発生しています。

「ネット子」では今後、よく知らない大人のために、ネットやケータイ、スマホにSNSの新しい動向をメモ的にお伝えしていきます。 不定期更新です。

2010年はこちら
2009年はこちら
2008年はこちら
2007年はこちら

2012年

SNSは何歳から使える?

ツイッター、YouTube、Facebookは13歳未満(小学生以下)を利用対象者とはしていません。
mixiは15歳以上で、中学生は利用対象者ではありません。

ツイッター:13歳未満の子供を利用対象としていません。
YouTube:13歳未満の場合、YouTubeウェブサイトを利用しないで下さい。
Facebook:13歳未満の児童の情報禁止
mixi:    禁止事項 (20)15歳未満の方が本サービスを利用する行為。..


2011年

★ 独立行政法人国立病院機構の久里浜アルコール症センターに2011年7月、ネット依存治療部門(TIAR)が開設されました。こちらの「インターネット依存度テスト」では、20項目の質問に答えてあなたの依存症の危険度を調べることができます。


★災害時ネット利用の留意点(日経産業新聞 2011年3月23日)
  ・ 情報源をチェックし公式情報と口コミを見分ける
  ・ 「不安感」ばかりを伝えず事実を淡々と書く
  ・ 知人らと情報を共有する際は公式の情報源をリンクする
  ・ 義援金サイトの利用は公式ページからアクセスする  
    (ヤフー別所直哉CCO)


WHOの分析 携帯電話の電磁波「発がんの可能性」につい(2011.6.4)

携帯電話 (特に通話)とその人体への影響については、危険性を指摘する研究機関と、十分なの証拠はないという通信業界との間で意見が分かれてきました。
過去の「報道記事見出しデータベース」から、これまでに報道されてきたことを引用します。

● 携帯電話とガンについての論争が再燃(ニューヨークタイムズ紙 2008/6/3)
Experts Revive Debate Over Cellphones and Cancer 

・・・(多くの研究や) アメリカのFDAは「リスクは認められない」するものの、いずれの研究も3年程度の利用者を対象としており、長期使用についてはデータがない点を認めている。利用頻度を区別していない調査もある。

・・・「子どもの使用率も増えている。子どもは脳が急激に成長しており、頭蓋骨も大人より薄いので、大人より影響が大きい可能性がある」(ニューヨークメディカルカレッジの臨床精神科医ロッシュ博士)

・・・個人へのリスクが低いとしても、もはや全世界で30億人ものユーザーがいるとなると、今に大きな公衆衛生上の問題となる可能性もある。

「まだ、安全か危険か、言える段階にはない。最悪のシナリオは、今から10年後の調査で因果関係が認められてしまうことだ」(LAのシーダー・サイナイメディカルセンターのブラック博士)

● ピッツバーグ大学癌研究所による 携帯電話の利用対策10か条 (2008/6/23)

1.小さな子どもには、緊急時以外使わせない。
2.利用時には、なるべく体から遠ざける。 電磁場の影響は、体から5センチ離すと四分の一に、1メートル近く離すと50分の1に減少する。 可能な限りスピーカーフォン やヘッドセットを利用する(それで100分の1になる)。
3.受動暴露のリスクを下げるため、バスなどの公共の場で使わない。
4.常に肌身離さず持ち歩くのは止める。夜は、枕の下やベッドサイドテーブルなど、耳元近くに置かない。特に妊娠中は注意する。「フライト」または「オフライン」モードにして、電磁波の発信を止めるのもよい。
5.持ち歩く際には、キーボードの方を体の側に向くようにし、電磁波が出される裏側を外に向けるようにする。
6.長電話をしない。話が長くなりそうなときは、コードレスではない固定電話を使用する。
7.体への影響を減らすために、電話の向きを時々変える。相手が出るまで、耳には近づけない。
8.電波が弱いところや、車や電車での高速移動中には使わない。移動に伴い、電話が受信する基地局(アンテナ)を次々と変えていき、パワーが全開となるためである。
9.できれば電話ではなく、メールを使用する。
10.比吸収率 SAR (電磁界にさらされたことによって任意の生体組織10gが任意の6分間に吸収したエネルギーを10gで除し、さらに6分で除して得た値 )の低い製品を選ぶ  

上記のような研究から、イギリスでは「16歳以下の子供には特別な理由がある場合を除いて、携帯電話の使用を控えるように」という勧告が2000年に出されています(政府の委託によりまとめられた「スチュワート報告書」)。

* * *

国際的な機関である世界保健機関(WHO)が 携帯電話の電磁波に発がんの「可能性」があると発表したのは、今回が初めてのことです。

ただし分類上は、国際がん研究機関(IARC)が作成している「発がん性分類表」の上から3番目のグループ2B「可能性がある」です。携帯電話の電磁波には、「(脳のがんの一種である)神経膠腫や、耳の聴神経腫瘍の危険を高めることを示す限定的な証拠がある」という理由からです。  

それより危険性の高いと分類されているものには、「揚げ物の発がん性物質」(「たぶん危険」だとされるグループ2A)や、タバコ(受動喫煙を含む)やアスベスト(「確実に危険である」とされるグループ1)が含まれています(発表内容の日本語の概要版はこちらをご覧下さい)。

従って、携帯電話を使えば必ずしもがんにかかるわけではありませんが、長期的に使った場合にどの程度の影響が、どの程度の割合で出てくるのか、確かなことはまだわかりません。今回の報告は「リスクはゼロではない」ことを示すためのものだと思われます。

健康上の安心・安全という観点からは

・ 脳がまだ発達途上の子ども(中学生くらいまで)はなるべく使わない
・ 子どもへの受動曝露を防ぐために、大人も使いすぎないようにする(受動喫煙を防ぐために、子どもの前ではなるべくタバコを吸わないのと同じようにです)。

のが無難かと思われます。小中学校への携帯電話持ち込みを「原則禁止」するという文部科学省の通知は、健康上のリスクを減らす上からも望ましいものだと思われます。



Facebookは何歳から登録できる?
  (2011.1.25)

全世界で5億人の利用者がいて、映画が公開され、本も数多く出版されているFacebook.
このSNSも、規約をみると利用できるのは13歳からとなっています。

You will not use Facebook if you are under 13.
http://www.facebook.com/terms.php?ref=pf

日本語版 (2010年12月22日 掲載)
http://ja-jp.facebook.com/policy.php

13歳未満の児童の情報禁止。13歳未満の方は、Facebookに登録しようとしたり、Facebookに個人情報を提供しようとしたりしないでください。13歳未満の児童から個人情報が収集されたことが判明した場合、弊社はその情報を直ちに削除します。Facebookに13歳未満の児童の情報が保管されていると思われる場合は、こちらのヘルプページからご連絡ください。


2010年

Youth Safety on a Living Internet(「生きて・進化し続ける」インターネット上の青少年の安全)報告書について

オバマ政権で発足したOnline Safety and Technology Working Group(OSTWG:ネット上の安全技術研究会)の報告書(6月4日発表)。

OSTWGは2008年に成立したアメリカの「ブロードバンドデータ改善法」下で結成された。次の4項目の評価検討を目的としている。

1.子どものネット上の安全を確保するための、コンテンツに関わる技術や業界の取り組み(教育啓発、ペアレンタルコントロール技術、フィルタリング・ブロッキング、年齢表示)
2.プロバイダなどの取り組み(児童ポルノの通報システムなど)
3.犯罪に関わる情報の保持
4.ネット上の不適切な内容を子どもに見せないための、保護者向けの技術


150ページちかくある長い、密度の濃い報告書です。


Twitterは18歳から」のポリシーが変わったようです・・・(2010.1.19)

ある雑誌の特集に「高校生ツイッター」のことが出ていましたので、ツイッターが対象としているのは確か18歳以上ではなかったか?と思って調べましたら、
プライバシーポリシー(英文) に ”Our Services are not directed to people under 13.”と掲載されていました。

その後、2010月11月16日に和文でもアップされました。

児童による利用についての対策
われわれのサービスは、13歳未満の子供を利用対象としていません。あなたの子供が、あなたの同意なしにわれわれに個人情報を提供していることが分かった場合は、privacy@twitter.comまで連絡してください。われわれは13歳未満と分かっていながらその人の個人情報を収集することはありません。われわれが、13歳未満の人が個人情報を提供していることを知った場合には、当該情報を削除し、当該アカウントを凍結するという対策を講じます。

ですので、小学生はツイッターを利用できません。


2009年


Twitterは18歳から?(2009.9.18)

最近日本でも利用者が増えてきたコミュニケーションサービスTwitter(ついったー)を利用できるのは、18歳からです。プライバシーに明記されています。

   * 児童による利用についての対策:本サイトは18歳未満の人を利用の対象としていません。


人気の育児ブログですが、ちょっと気になることが・・・(2009.8.25) 

今、若いお母さんやお父さんの間で育児・子育てブログが流行しています。これらのブログでは、ほほえましいエピソードや写真を見ることができますし、自分の子どもが生まれるまで赤ちゃんに触ったこともないような育児初心者にとっては、貴重な情報収集の場でもあります。

しかし、中には「もう少し気をつけないと」と思わせるブログもあります。

1.育児ブログは、家族や友人や親戚だけが見ているわけではありません。

インターネットで発信するということは、子どもの姿を世界中の不特定多数の人々に向けて公開するということです。

2.思わぬところから、個人情報が特定されてしまうこともあります。

子どもの顔写真を公開しているブログは多数あります(作成者自身は顔を隠していても)。顔写真だけでは個人情報が特定出来ないから大丈夫だと思っても、写真の背景に写っている公園、店舗、車、住所表示などから特定できることもあります。

3.一旦、公開した情報は取り戻すことができず、ネット上に半永久的に残ります。また無断で転載されたりすると、もう個人では管理できません。自分のブログから削除しても、すでに多数のコピーが、しかも改ざんされて出回っているかもしれません。

今はまだ物心がついてなくても、自分の写真やエピソードが多数公開されていたと大きくなってから知ったら、傷ついたり、反発したりするかもしれません。

このような危険性を考えると、育児ブログは、たとえばパスワードをつけて、家族や親戚知人に限って見られるようにするのが安全ではないでしょうか?


ケータイの「リアル」とは?
(2009.3.9)

「プロフ」(下記参照)やブログに、現在の自分の状況を「リアルタイム」に書き込んで報告するもの。不特定多数ではなく、友だちや仲良しにだけ見てもらうという傾向が強い (こちらを参考にさせていただきました)

改めて、「プロフ」についてのまとめ (Ver.1 2009.2.9)

★ プロフとは?

携帯電話(ケータイ)からもコンピュータ(PC)からもアクセスできる、自己紹介のためのホームページ("ホムペ"ともいう)。
作り方は簡単で無料。自己紹介の項目は数十に及ぶこともあり、アバター(自分の分身として画面上に登場するキャラクター)を選べるものもある。多くには掲示板やチャットのような機能が付加されており、双方向のやりとり(SNS:ソーシャルネットワーキング)が可能。

★ プロフの何が問題なのか?

子ども

プロフサイトの運営者
保護者や学校
★ 注意すべきこと
プロフ関連の報道記事見出し(当会データベースより)

2007年
● 「プロフ始めました」中高生に広がる携帯自己紹介サイト (asahi.com 2007/3/8)
● デジタル時評 女子高生に流行の「プロフ」交換 対人関係の短絡化懸念(日経産業新聞 2007/3/22)
●手軽さ悪用、陰湿いじめ…中高生に人気「プロフ」(SankeiWeb 2007/4/12)
● 「プロフ」に悪口…決闘に 高校生ら10人逮捕 (Sankei Web 2007/6/7)
● 「けんかしたら勝てる」プロフ書き込みの後輩を集団暴行 (産経新聞 2007/8/7)
● プロフ:中高生に爆発的流行 トラブル警戒、生徒指導も (毎日新聞 2007/8/17)
● プロフ 中傷 悩む中高生 携帯の自己紹介サイト人気 トラブル多発 (日経新聞 2007/8/20)
●Twitter、リアルタイム日記、プロフ 爆発的に広がる "無意味メディア" (nikkei BP net 2007/8/28)
● プロフサイト、10代女性の半数が利用 MMD研究所の調査 (J-CAST ニュース 2007/11/2)
● 「プロフ」はもうかるビジネスか 流行った理由は「誰も分からない」 (ITmedia News 2007/11/8)
●「プロフに悪口」、服脱がせ暴行=中2女子ら同級生男子に−9人逮捕・警視庁(時事通信 2007/12/20)

2008年
●「プロフで悪口」バットで殴る=中3重体、17歳逮捕−千葉 (j時事通信 2008/4/23)
●プロフ、事件の温床に・匿名性高く裏サイト化 (日経新聞 2008/4/24)
●楽天、「前略プロフ」の監視強化 学校裏サイト調査のガイアックスと連携(ITmedia News 2008/6/5)
●高1死亡:元同級生の少年逮捕 プロフ巡り対立 群馬 (毎日新聞 2008/7/23)
●誹謗中傷…中高生トラブル急増の「プロフ」格闘する見回り先生 (産経ニュース 2008/9/3)
● 小寺信良の現象試考:「プロフ」の何が問題か(ITmedia Column 2008/10/15)
● 「プロフで二股」高校生に集団暴行の男女6人傷害の疑いで逮捕(msn産経 2008/10/16)
● 高校生に人気のモバイルサイトは「モバゲー」「ニコ動」「前略プロフ」、知らない保護者がほとんど (CNET Japan 2008/10/20)
● プロフ書き込みでけんか=傷害容疑で高校生ら逮捕−警視庁 (時事通信 2008/11/6)
● (プロフを見て少女にメールを送り、知り合った)小学校長が少女買春容疑 神奈川県警逮捕 『ほかに5人』供述(東京新聞 2008/11/7)
● プロフ書き込みで別人襲う=傷害容疑で中学生3人逮捕−警視庁 (時事通信 2008/12/4)

2009年
● ネットいじめ<プロフによる?>後に中3自殺、遺書に同級生の名 さいたま (asahi.com 2009/1/19)
● 女子中高生の半数が1日1時間利用する、ケータイ「ホムペ」--ピーネスト調査 (CNET Japan 2009/1/22)
● 児童買春 一般サイトきっかけの被害倍増 出会い系抜く(asahi.com 2009/1/27)
● 「ケータイ事件簿」でプロフやメールの怖さ知って! 文科省がリーフレット (マイコミジャーナル 2009/1/30)


2008年

4. ネット上で犯行予告をすると、どのような罪に問われるのか?

尾花紀子「IT時代の子どもたちへ 気になるニュース、親子で見ますか?話しますか?」 より

・ 特定の個人を脅迫したら「脅迫罪」
・暴力的な表現を用いて業務を妨害したら「威力業務妨害」
・嘘の情報などを用いて業務を妨害したら「偽計業務妨害」
・上記3種に該当しないイタズラ目的でも「軽犯罪法違反」


3.モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)」の「コミュニティサイト運用管理体制認定基準」(2008年6月30日)より

モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)は2008年6月30日、健全性を維持するための運用・管理体制を備えたサイトを認定する「コミュニティ サイト運用管理体制認定基準」を制定したと発表しました。同基準をクリアしたコミュニティサイトは、携帯電話事業者各社が今秋以降に導入予定の「特定分類アク セス制限方式」(ブラックリスト方式)によるフィルタリングサービスに反映され、18歳未満でもアクセス可能になる予定です(報道記事はこちら)。 基準が要求する22の項目は以下の通りです。

コミュニティサイト運用管理体制認定基準

≪カテゴリ:基本方針≫
1. 利用規約の存在及び同意
2. 健全化に資する運用方針の明示
3. サイト運用管理体制に関する専門意思決定機関の設置
4. 青少年利用を前提とした利用環境の整備
5. 青少年利用に配慮した投稿対応基準
6. 青少年利用に配慮した広告掲載基準

≪カテゴリ:監視体制≫
7. 投稿ログの保存
8. 目視・システム抽出等によるサイトパトロール(監視)の実施
9. サイトパトロール(監視)体制における監視人員数規模
10. サイトパトロール(監視)体制における管理者の配置割合
11. 緊急を要する投稿への対応
12. 監視人員教育研修及びノウハウ共有制度の実施

≪カテゴリ:ユーザー対応≫
13. 問い合わせ対応窓口の設置
14. 通報制度等の設置
15. 通報・問い合わせ等対応手順
16. ユーザー情報管理
17. ユーザー年齢管理
18. 強制退会処分及び投稿禁止措置の実施
19. 注意警告対応・ペナルティ制度の実施

≪カテゴリ:啓発・教育≫
20. 注意喚起と禁止事項の整備
21. FAQ 等の整備
22. 啓発・教育コンテンツの設置

全文はこちら


2. 内閣府の「インターネット上の安全確保に関する世論調査」 結果概要

実施時期:2007年11月
実施方法:全国の20歳以上の5,000人を対象に、調査員による個別面接聴取法(有効回答3,006)。
対象者のネット利用度:「利用している(ほぼ毎日 27.8%、合計で44.7%)」、「全く利用していない(47.3%)」
調査内容:大きく分けて、「インターネットの安全性に対する関心」、「児童(18歳未満)のインターネット利用に対する意識」、「インターネット上の安全に関する協力」、「政府(警察)への要望」の4項目

インターネットの安全性について 「不安がある」が19.6%、「どちらかといえば不安がある」が25.8%(合計45.5%)

不安に感じるものは何か?(ネット利用に「不安がある」「どちらかといえば不安がある」「どちらかといえば不安はない」と答えた人1,698人が対象) : 「コンピュータウイルス感染による個人情報の流出(66.5%)、「暗証番号(パスワード)などを無断で他の人に利用される不正アクセ ス(52.1%)」、「ホームページを閲覧するだけで料金を請求されるなどの架空・不当請求(50.5%)」、「コンピュータウイルス感染によるデータの破壊(47.7%)」

出会い系サイトを「よく知っている(15.0%)」、「少し知っている(32.4%)」(合計47.4% )、 「名称だけしか知らない(39.8%)」、「全く知らない(12.8%)」

フィルタリングについてどの程度知っているか?:「よく知っている(8.4%)、少し知っている(13.8%)」で認知度は22.2%。「名称だけしか知らない(15.6%)」、「全く知らない(62.2%)」

18歳未満の児童を守るためのフィルタリングは 「必要であると思う(62.9%)」、「 どちらかといえば必要であると思う(13.5%) 」(合計76.3%)

ネット上の違法・有害情報の通報先 「インターネット・ホットライン・センター」を「よく知っている・少し知っている(合計12.6% )」

調査結果はこちら


1. 携帯3社の未成年フィルタリング対策

まとめ

★ 3社とも対象は18歳未満

★ すでに加入している場合、放っておくとフィルタリングサービスが適用される。

★ ドコモとKDDIは、親権者の同意がなければホワイトリスト方式( あらかじめリストアップしたサイトのみ接続を許可する)が自動的に適用される。

★ 一方、ソフトバンクは、ブラックリスト方式(接続制限の対象リストに載っていないサイトであればアクセスできる:年長者向け)が自動的に適用され、選べばホワイトリスト方式(Yahoo!きっずしかアクセスできない:年少者向け)が適用される。

★ 親権者が同意すれば(たとえば・・・子どもがもう高校生で、よく話し合ったうえで「この子は大丈夫だろう」と保護者が判断すれば)フィルタリングははずすことができる。

★ 3社のフィルタリングはいずれもネットスターが提供するURLデータベースを使っている(不法、主張、アダルト、出会い、コミュニケーション、グロテスク、オカルトなどのカテゴリーをリストアップ)。

各社の発表から

ソフトバンク
:新規契約申し込み時の親権者による「同意書」を改訂し、フィルタリングサービスに関する意思確認欄の 「ウェブ利用制限」の項目に、あらかじめ丸印を印刷。親権者が「Yahoo!きっず」への申し込み を希望、または「ウェブ利用制限」の利用を希望しない場合は、「ウェブ利用制限」に×印を付けた上で、 「Yahoo!きっず」または「加入しない」のいずれかを記入(2008年1月中旬以降実施)。新規契約申込書における「18歳未満利用者確認欄」の新設 (2008年6月以降実施予定)。18歳未満の既存契約者へのフィルタリングサービス利用の意思確認の実施 (2008年2月以降実施予定).18歳以上の既存契約者へのフィルタリングサービス利用の推奨の実施(2008年2月以降実施予定).機種変更・情報変更申込書における「18歳未満利用者確認欄」の新設(2008年6月以降実施予定)

NTTドコモ: 親権者から不要または「キッズiモードフィルタ」以外の「アクセス制限サービス」の申し込みがなければ、キッズiモードフィルタを適用(2/1から実施) .18歳未満の場合、不要またはキッズiモードフィルタ以外のアクセス制限サービスの申し込みがなければ、キッズiモードフィルタを適用(3月3日-)。 既存契約者に対する取り組みでは、ドコモの場合、18歳未満の未成年者名義でiモードを契約し、キッズiモードフィルタもしくはiモードフィルタが未契約 の場合、親権者にアクセス制限サービス利用の意向を確認する。親権者から不要またはキッズiモードフィルタ以外のアクセス制限サービスの申し込みがなければ、キッズiモードフィルタを適用する。これは8月より実施する。

au(KDDI): 親権者に「EZ安心アクセスサービス 接続先限定コース」を利用する意向を確認する(2/1から実施) 。利用しないという意思表示がない限り、EZ安心アクセスサービス 接続先限定コースを適用する(3月から実施)。また、3月6日より、au携帯電話向けフィルタリングサービス「EZ安心アクセスサービス 特定カテゴリ制限コース」の提供を開始する。EZ安心アクセスサービス 特定カテゴリ制限コースは、ネットスターが提供したURLリストを採用したアダルト、出会い、ギャンブル、違法情報などに関連するサイトを自動的にフィルタリングするサービス<ブラックリスト方式>。



2007年

1. ネットいじめ・ネットおどし
2. スクリーンタイム(画面を見る時間)の制限
3. ゲームソフトのためのCEROレーティング制度
4. YouTubeを使えるのは何歳から?
5. 「学校裏サイト」という名前の「サイト」があるわけではなく・・・
6. 小学生のインターネット利用に関する「gooリサーチ」アンケート結果速報


6. 小学生のインターネット利用に関する「gooリサーチ」アンケート結果 速報 (2007.10・26)

アンケートの詳細は、Gooリサーチポータル または 三菱総合研究所 のプレスリリースで。

調査結果のポイントを引用します。

(1) 家庭では約95%がブロードバンド化、光回線の利用はさらに高まり約4割に。
(2) インターネットデビューは3歳〜5歳がピーク。小学1年生までに約5割が経験済み。
(3) 家庭でのインターネット利用時間は約5割が週に1時間以上。利用目的は1位「ゲーム」、2位「勉強のための検索」。
(4) 3割の子どもが、ネット上で知り合った相手とコミュニケーション。
(5) インターネットを利用する際にルールを設けている家庭は約6割。
(6) 家庭でのフィルタリング機能の認知度は7割以上、でも実際の利用は2割弱。
(7) インターネットや情報モラル教育は学校より家庭で行うのが適当と7割以上が認識。
(8) パソコンやインターネット教育は、5割以上の親が実施。参考にしているものは「親の経験や知識の範囲内」が7割以上。

フィルタリングソフトの利用率はなかなか上がらないようです。使わない理由としては、「不適切なページにアクセスしないと思っているので必要ない」が47.3%と約5割を占めています。親が子どもを信頼しているからか、親の危機意識が低いのか、あるいは子どもがネットにそれほど興味がないので見ないと思っているのか、使う際にはつきっきりで監督しているからか・・・でしょうか。


5. 「学校裏サイト」という名前の「サイト」があるわけではなく・・・(2007.10.24)

ここ数ヶ月、「最近ニュースで『学校裏サイト』っていう名前を聞くきましたが、どこにあるのですか?」とよく聞かれるようになりました。

これは学校の公式のサイトとは別に、生徒や卒業生によって立ち上げられた情報交換を目的としたサイトを総称した言い方で、次のような特徴があります。

・群馬大の下田先生によると全国で推定約1万5000件存在する。たとえばスレッド(話題)ごとに数えたりすると一説には20万件以上あるともいわれる 。
・保護者や教師が知らない間に作られるものが多い。
中高生が立ち上げたものでは、主にケータイでやりとりをしている。
・わるい情報ばかりが交換されているわけではないが、
人の心を傷つけるような誹謗中傷やデマを、ハンドル名や匿名で簡単に書き込めるので、子どもが有害情報の発信者・加害者になってしまう。 
・写真や動画もすぐにアップできる。
・特定の子どもをターゲットとする、集団的ないじめにも発展しやすい。
・他人への「なりすまし」も簡単で、加害者を特定するのが非常に難しい。
・1つを閉鎖しても、次から次へと新しい掲示板が立ち上がる。




4. YouTubeを使えるのは何歳から?(2007.9.14)

8月22-23日、総務省で「ネット利用の安全と未来フォーラム2007」((ネット利用の安全と未来推進会議主催)が開催されました。その一環として開かれた小学生向けの「インターネット安全教室」で、講師が「インターネットで何をしているか?」と質問したところ、小学生から真っ先に上がった答えは「YouTube<を見ている>」で、会場ではどよめきが起こった、と報じられていました (記事はこちら)。

でも、YouTubeは本当は13歳未満は閲覧禁止です。このことは、YouTubeのトップページにも書かれていませんし、意外と知られていないようです。 そこで、YouTubeなど、人気のサービスについて年齢制限があるのかないのか、調べてみました。


YouTube  13歳以上 
13 才未満の子どもを対象としていない。また年齢制限のある動画などはYouTubeに登録しないと再生出来ない。
(ただし、動画へのリンクを日記やリンク集に直接貼り付けられるので、そうすれば見てよいことになるのかもしれない?)

mixi  18歳以上
すでに会員となっている人から招待されないと登録できず、また「mixi では健全で安心感のあるコミュニティを醸成するために、18歳未満の方のご利用を禁止しております。」とのこと。ただし、年齢を偽って入会する高校生もかなりいるとされており、現在18歳未満へ開放も検討されている模様(こちら)。

MySpace日本版 15歳以上
世界最大のコミュニティサイトで、日本でベータサービスを展開している。 
サイトのFAQによると 「14歳未満の方はMySpaceには登録できません。18歳未満のユーザーが年齢を詐称しMySpaceを利用している場合、利用規約に従い、そのアカウントは削除させていただきます。もし14歳未満のユーザーを見かけた場合には、そのURLまたはFriendID番号をこちらまでご連絡ください。」とのこと。

セカンドライフ (Second Life) 18歳以上 
18歳以上のユーザーが対象。Second Life内の"制限区域(Restricted)"を利用したい場合には、個人認証システムIDVを使って18歳以上であることを証明しなければならない。18歳未満のユーザーには、17〜13歳のユーザーを対象にした「Teen Second Life」という世界が用意されている。18歳以上の人が年齢を偽ってここに入ってくるのは禁止されている。こちらはまだ日本語版はない。

モバゲータウン 年齢制限なし
急成長中の携帯電話向けのゲームサイト兼ソーシャル・ネットワーキング・サービス。未成年も対象であるため、誹謗中傷やアダルトやスパム、ストーカーや荒らしやなりすまし等々が禁止されているほか、メールアドレスや電話番号の交換は不可とするなど、「サイト外の出会いを目的とする行為」を禁止している。




3. ゲームソフトのためのCERO年齢別レーティング制度 (2007・5・24)


特定非営利活動法人「コンピュータエンターテインメントレーティング機構」は、コンピュータゲームソフトの年齢別レーティングを実施しています。一般市民やユーザーに対してゲームソフトの購買の判断基準となる情報を提供し、青少年の健全な育成を計り、且つ社会の倫理水準を適正に維持することを主な目的としています。

レーティングの適用範囲は、日本国内で販売される家庭用ゲームソフト(携帯型ゲームを含む)です。

レーティングの対象となる表現項目は約25あり、〔暴力表現〕、〔性表現系〕、〔反社会的行為表現系〕、〔言語・思想関連表現系〕に分類されています。

レーティングマークは、「年齢区分マーク」と「その他のマーク」に大別されます。 
「年齢区分マーク」は、5種類あります (全年齢対象、12才以上対象、15才以上対象、17才以上対象、18才以上のみ対象)

ゲームソフトのパッケージ表面にはレーティングマークが表示されており、裏面にはコンテンツアイコンが表示されています。コンテンツアイコンは、対象年齢を決定した根拠となる表現を示すもので、9つのカテゴリー(恋愛 セクシャル 暴力 恐怖 飲酒・喫煙 ギャンブル 犯罪 麻薬 言葉・その他)に分かれています。



スクリーンタイム(画面時間)の制限(2007・3・19)

テレビ、ビデオ、ゲーム、パソコン、携帯などの「画面」に向かう時間のこと。 
英語圏の国々では、子どもの「スクリーンタイム」を総合的に制限しようという動きがあるようです。

先日、マイクロソフト会長のビル・ゲイツ氏が自身の10歳の娘のスクリーンタイムを週日は45分、
週末は1時間に制限している(宿題以外)と報じられ、日本でもちょっと話題になりました
(ITmedia News 2007/2/21)。

アメリカの国立保健研究所の米国心肺血液研究所(NHLBI)は「スクリーンタイム」を制限する理由として、
「アメリカ人が体を動かさない(不健康・肥満などにつながる)」最大の原因は、テレビ、
ビデオ、ゲーム、コンピュータなどのスクリーンの前で過ごす時間が長すぎるかららだ」と述べ、
「仕事や宿題などに必要な時間を除いたスクリーンタイムを合計2時間以内にして、
もっと体を動かしたり、家族で会話をしたりしよう」と提案し、そのために次のような
取り組みをよびかけています。


・ 家族の1日の中での「スクリーンタイム」と「アクティブタイム(体を動かす時間)」が
  どうなっているかを、記録をとったりしてまず知る。

・ 「スクリーンタイム」が多いようならば家族で話し合い、子どもには時間を制限すると伝える。

・ 制限するための家族のきまりを作る。

・ 子ども部屋には、テレビやコンピュータを置かない。

・ 食事中は「家族の時間」としてテレビは消す 
(できれば食事をする場所にはテレビを置かない)。

・ 他の活動を子どもに提案する

・ 親自身が手本となる。

・ スクリーンタイムをごほうびや罰としない 
(何々したらテレビを見てもいい、ゲームをしてもよいと言ったり、
  あるいは禁止したりするなど)。

・ 賢いメディア消費者になる 
 (たとえば、お菓子やおもちゃの宣伝の誘惑に負けない)

・ スクリーンタイムにも体を動かそう(CM時間にストレッチをするなど)



ネットいじめ・ネットおどしとは(2007・2・27)

インターネットやケータイのメール、掲示板、サイト、画像などを通じたいじめや脅しのことです。
各種のいじめのなかでも、「ネットいじめ」は近年、目だって増えているようです。


報道記事からの事件事例

・ <いじめ自殺未遂>高2女子 ブログに中傷書き込まれ 山梨 (毎日新聞 2006/10/18)
・ 3年男子いじめで転校 ネットに中傷、不登校 仙台・富沢中 (河北新報 2006/12/13)
・ 殺人予告の高校生逮捕 生徒のネット利用に悩む学校関係者 (ITmedia news 2007/1/31)
・ いじめメール700回 中3男子2人を容疑で逮捕 奈良 (asahi.com 2007/2/9)


NEW! NHKの「金曜かきこみTV」掲示板「いじめを考えようーメールやネットを使ったいじめ」に寄せられた コメント(ホームページへのかきこみをもとにつくる投稿型視聴者参加番組。かきこみは登録制。小学5年生から中学3年生までなら
誰でもOK。現在、メンバーは全国におよそ5,000人)。


海外の事例

アメリカ(ネット先進国ですが、「ケータイ」が普及し出したのは最近になってからです)

・ いじめの対象とする子に関するサイトを立ち上げ、あることないことを書き込む。
・ 体育授業の際、いじめ対象の子が着替えている写真をロッカールームで撮り、ケータイで回す。
・ 仲間はずれにしたい子を選び、その子が好きな子の名前を聞き出し、それをあとでクラス中に知らせる。
・ イジメを先生に報告した子に、匿名の怒り・脅しメールを大量に送りつける。
・ オンラインゲームで勝った子を集団で脅し、ゲームに参加できないようにする。
・ ボーイフレンドをとられた腹いせに、その子を中傷するメッセージを別の子に送る。
・ メールでのケンカがエスカレートし、最後は脅迫に。
・ いじめメールからピストル自殺。

  「安全で責任あるネット利用センター」が作成したネットいじめ・ネットおどしについての保護者向け資料より
      (http://www.cyberbully.org/docs/cbctparents.pdf)

イタリア
 <17歳が>いじめ動画流す、伊当局捜査 (日経新聞 2006/11/25)

韓国
  女子中学生の集団暴行現場の動画、ネットで拡散 (朝鮮日報 2006/12/22)


山脇由貴子著 「教室の悪魔 見えない『いじめ』を解決するために」で紹介されている大人に見えない残酷な「いじめ」の事例 

・・・ いまの子どものいじめのパタンを見ていると、大人社会をモデルにしているとしか思えない
ものがたくさんある。子ども達は、あらゆるメディアや通信ツールを使って、大人たちの負の側面を
驚くべき速さで吸収し、濃縮し、持ち前の柔軟さで残酷な「いじめ」の手段を開発し続けている。・・・

・メールで噂話をばらまく―「エンコーしてる」と噂を流されたSちゃん
  Sちゃんがある日教室に入ると、みんなが携帯電話を片手にクスクス笑っている・・
・本人ではなく、家族を中傷する―家族の偽写真をメールで流されたIちゃん
  いじめに関する相談の中には、メールを使って誹謗中傷するパタンは非常に多い。
  本人の知らないところで、すさまじい勢いで噂が広まる・・・
  いつの間にか教師にまで知れ渡り、いじめの被害者は「問題を起こした児童」として指導される
  立場になってしまう・・・


従来のいじめとどうちがうの?

・ 一斉に情報を発信できるので、いじめ対象の子をすぐに仲間はずれにできてしまう。
・ 匿名で発信できる。
・ 時と場所を選ばず、大量に発信できる。
・ ネット上では、表現が過激で暴力的になりやすい。

なぜ、保護者にはわからないの?

・ 保護者が見ていないところで(ケータイや、自宅のコンピュータでも保護者が見ていない場合に)発信される。
・ 深刻な状況になっても子どもは大人に言わない(ケータイを取り上げられると困る、言うといじめがかえってひどくなることを恐れるなど)
・ フィルタリングソフト*(注)を入れれば大丈夫と、保護者が安心してしまう。
・ しかし、フィルタリングソフトでは、子どもが加害者ともなるネットいじめを防ぐことはできない。

対策は?

いじめ対策を検討している文部科学省の有識者会議は、携帯電話のサイト上でのプラバシー侵害やメールを使ったいじめなどが問題になっていることから、「携帯電話を学校に持ち込まないことや、活用の方法を子どもと考えることが必要」などを盛り込んだ提言の素案をまとめた(日経新聞 2007/2/16)。



* フィルタリングソフトとは?

インターネット上の有害な情報を見られないようにして、子どもを守るためのソフトウェア。
  1) 子ども向けの安心なサイトだけにしかアクセスできないようにする方法、
  2) 有害サイトを登録してそれ以外のサイトにはアクセスできるようにする方法、
  3) サイトの単語や文章を検索して有害なのか無害なのかを判別する方法
などがある。

くわしい参考資料・サイトはこちら

フィルタリング(有害サイトアクセス制限サービス)を知っていますか? (総務省)

『フィルタリングを知っていますか?』 〜インターネットの有害サイトから子どもを守るために〜
こちらからリーフレットもダウンロードできます。

Yahoo! 安心ネット 


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